第25章 こたつ片付けなきゃね
園長先生に証書を受け取った潤くんが、回れ右をして保護者席を向いた。
そして少し緊張した様子で深呼吸をした。
「僕は大きくなったら、小さくてもいいから自分のお店を持ちたいです。で、和くんと…(〃ω〃)」
途端に頬っぺたを真っ赤にしてモジモジを始める潤くん。
保護者の間からは、小さな笑いが漏れてるけど、俺と潤くんママはそれどころじゃなくて…(^_^;)
二人で顔を見合わせては、ばつが悪そうにしているしかなかった。
「櫻井翔くん」
「はい!」
さすが翔くん、といったところだろうか…、とてもハキハキとした返事だ。
スモックの襟元から覗く、ちょっと大き目な蝶ネクタイが、育ちの良い翔くんに良く似合ってる。
潤くん同様、園長先生から証書を受け取り、こちらを振り返る。
「僕の将来の夢は、政治家になることです。それがダメなら、弁護士でもいいです。兎に角人の役に立つ仕事がしたいです。で…その時はサトくんと…」
って、ヾ(゚ω゚オイッ!
翔くん、君もか!
いつの間にか”卒園式”が”告白大会”みたいになっているじゃないか…(^_^;)
もう、涙も引っ込んだよ(;^_^A
「大野智くん」
「ふぁ~い…」
次はサトくんか…
って、絶対寝てたよな?
足取りが覚束ない(;´д`)トホホ…