第19章 こたつでチョコちゅくるの♪
「あちたは特別スペシャーデー♪」
小学校から帰って来た姉ちゃんが、お家の中をスキップしながら、ず~っとお歌を歌っている。
その手には板チョコが握られてて…
「姉ちゃんだけズル~イ! 僕もチョコ食べた~い!」
姉ちゃんの手からチョコを奪い取ろうとするけど、姉ちゃんたら母ちゃんの後ろに隠れちゃって…
「母ちゃん、僕のチョコは? 僕もチョコ欲し~い!(。ŏ_ŏ)」
こたつの中に突っ込んだ足をバタバタさせると、こたつの上の籠のミカンが、コロンと落ちた。
「これはダメよ~。あたし、チョコ作るんだから♪」
姉ちゃんが僕に向かって”あっかんべ~”をする。
普段姉ちゃんは僕に優しいけど、たまにこうやって意地悪をするんだ。
でも、姉ちゃんおかしなこと言ったよね。
”チョコ作る”って…‥σ(๑• . •๑)?
チョコなのに、チョコ作るなんて、絶対おかしいじゃん( ´艸`)プップップッ
「母ちゃん、姉ちゃん、頭おバカになっちゃったの? チョコなのにチョコって…」
ゴチ~ン…
僕の目の前に、お星さまがキラキラした。
姉ちゃんはやっぱり優しくなんかないや(>_<)
「あらあら、違うのよ、智。お姉ちゃんは”バレンタイン”用のチョコを作るのよ」
”パレタイン”…?
なぁに、それ‥σ(๑• . •๑)?