第18章 〜10億円強盗事件〜
『10億円強盗事件』
そのニュースを知ったのは、撮影現場だった
控え室で声がかかるのを待っていると、その前を通りかかったスタッフからその単語が聞こえた
椎奈「(強盗事件…。広田雅美…。宮野明美…?……っ!!)」
頭に浮かんだ単語を心の中で呟くと、一気にそれに関する記憶が流れてきた
椎奈「まずい…っはやく連絡しないと!!」
画面を押し間違えながらも番号登録画面を出すと、私は躊躇することなく電話を始めた
数秒のコール音のあと、聞き慣れた声が聞こえた
村田《もしもし、どうした?」 》
椎奈「あ、和人お兄さん!10億円強盗事件のこと知ってる?!」
村田《ん?ああ、すごいニュースになってるからなぁ》
椎奈「じゃあ、今日の晩に私の家来てください!それに関する話があります!」
村田《!!わかった》
ガチャリ、とすぐに電話が切れた
椎奈「(…宮野明美さん。あなたは絶対に死なせない…)」