第14章 〜風見さんがやってきた〜
ーーーーーーー組織の方では…… 第三者side
この日、バーボンはベルモットと組んでいた
自慢の愛車・RX-7で、デパートに出かけたベルモットを待つバーボン
コンコンと助手席の窓をノックされ、ドアのロックを解除するとベルモットが乗ってきた
彼女がシートベルトをしたのを確認し、車を発進させた
バーボン「ずいぶん時間がかかりましたね」
ベルモット「女の買い物は時間がかかるものよ」
バーボン「覚えておきますよ。…ところで、その雑誌は…」
バーボンがチラリ目を向けたのは、たくさんある買い物袋の中の本屋のもの
袋の隙間から見えたモデルの顔を見ていた
それに気づいたベルモットが薄く笑う
ベルモット「あぁ、これね。『藤峰椎奈』が写ってたから買ったのよ」
バーボン「ファンなんですか?」
ベルモット「ええ。私の前に突然現れた、可愛い『女神(goddess)だもの。応援したくなるでしょう?」
そう言って#MAME1#の写真に触れるベルモットは、優しい目をしていた
チラリと見て目を細めたバーボン
だが次の瞬間には前を見てニヤリと怪しく笑った
バーボン「なるほど…彼女がよほどお気に入りのようだ。僕もCMでお見かけして気になっていたもので…。ぜひお目にかかりたいものですよ」
ガチャリッ
バーボンの左脇腹に、拳銃が突きつけられた。
ベルモットの目が鋭くバーボンを見ていた
ベルモット「悪いけど、彼女に近づくことは許さないわよ」
バーボン「…それは残念です」
対して残念がってないにも関わらず、バーボンは肩をすくめて見せた
バーボン「心配しなくても、芸能人に会う機会なんてありませんよ」
ベルモット「私も芸能人だけど?」
バーボン「そういえばそうでしたね。…ですが、白である藤峰椎奈は会うことがない」
ベルモット「…ならいいわ」
そこでやっとベルモットはしぶしぶ拳銃を懐に閉まった
バーボン「(…まさかベルモットがここまであの子を気に入っていたとは…)」
ベルモットが拳銃を突きつけた時の目は、本気の殺意を見せていた
ーーーーーーー第三者side終了