第13章 〜お兄さん'sに報告します〜
これからは、アメリカにいたときの3日間を、事細かに説明させられた
シャロン・ヴィンヤードの話と通り魔さんの話は、公安の2人がかなり興味を持っていた
理由は想像がつく
なぜならシャロン・ヴィンヤード=ベルモットだからだ
そして彼女が、口だけだと思うが私に『会ってみたい』と言っていたことを伝えると、彼らは頭を抱えた
……しかし、通り魔さんの話はなぜ細かく聞くのか分からなかった
アメリカの事件なのだから、FBIが詳しく聞こうとするのは分かるが、なぜ日本の公安がこんなに質問攻めにしてくるのか…
それは、通り魔さんの容姿を説明して、公安2人が反応してからだ
仮に心配して聞いてくるにしても、限度がある
普通、話した内容まで聞いてくるだろうか?
そんな過度な質問攻めは研二お兄さんたちのよしたらどうだ、という言葉で終わりを告げた
しかし、次の日から私は和人お兄さんに1日のスケジュールを報告することになった
おそらく、仕事先でも見守るつもりなんだろう
これ以上私を黒の組織に関わらせないためだろうと思った
しかし、和人お兄さん1人に頼むにはキツイのか、またまた何度かアニメで見かけた人物が現れるようになる
その人は大変律儀な人で、仕事が始まる前日……、つまり帰国した翌日に家までやってきて挨拶してくれた
公安での対応の説明も含めて……
ピーーーンポーーーーン!!
椎奈「はーーーーい」
パタパタ小走りで玄関の門まで行くと、そこには厳しめな目をした真面目そうなメガネの男性が立っていた
椎奈「えっと……」
?「工藤さんであってますか?」
椎奈「え?あ、はい」
?「俺は警察庁警備局警備企画課の風見裕也と言います。窮屈かと思いますが、外出中での警備に当てられました」
椎奈「ええ?!そんなに厳しいことになってるんですか…」
風見「ええ。すみません。嫌な気分になることがあると思いますが…」
椎奈「私が組織の人に会っちゃったから、公安の人が無理してるんですよね?!」
風見「…え?」