第31章 〜屋外バーベキュー場での出会〜
ーーー数日後 第三者side
杯戸町や米花町から離れた田舎にある、大きなバーベキュー専用の施設
その駐車場に、めったに見かけないスポーツカー2台と黄色のビートルが止まっていた
施設に広がる大きなアスレチック付きの広場を見て、子供達が目を輝かせる
元太「すっげぇぇぇええ!!」
光彦「アスレチックいっぱいですねぇ!!」
歩美「こんなとこ、初めて見た!!」
博士「バーベキューはワシらに任せて、遊んでくるかの?」
3人「「やったあああ!!」」
いつも元気な元太、歩美、光彦が、ついに興奮してアスレチックに駆け出した
それを見届けた大人たちと子供2人は刑事たちを先頭にバーベキュー場に歩いていく
元気に遊ぶ子供たちを見てクスリと笑みをこぼした椎奈は、隣にいる2人の子供に目を向けた
椎奈「2人はあの子達と遊びに行かないの?」
灰原「私、そこまで子供じゃないから」
コナン「実はちょっとここまで来るのに疲れちゃった〜w」
椎奈「そっか…。じゃあ私たちバーベキューの準備してるからコナンくん休んでてね」
コナン「はーーい!」
刑事「「(いや、素直に受け止めるなよ椎奈!! 2人はともかく、明らか新一(くん)は狙いがあってここにいるだろ!!)」」
前を歩く刑事たちの心のツッコミは見事にシンクロした
ツンとした顔と全然疲れきってないニコニコ顔の子供達、そしてコナンの言葉を疑問を持たず鵜呑みにした椎奈は、ツッコミどころ満載である
そしてふとコナンは姉に対してニコニコしていた笑みを消し、彼女に見えないよう前の刑事の背中を睨みつけた
コナン「(悪ぃな、刑事さんたち。心配無用な親しい仲なのは知ってるけど、男ばっかりの集団に姉さんを置いとくのは納得いかねぇんだよ)」
灰原「(……まったく…)」
刑事「「(…お姉さん、気づいてあげてくれ。視線がものすごく痛い)」」
刑事たちのそんな嘆きにも気付かず、椎奈はバーベキューに心躍らせていた