第29章 〜初めての揉め事と自覚した想い〜
その後、零お兄さんから、『俺の事は絶対に他言無用でお願いします。外で俺を最初に見かけた時は初対面で頼みます』と注意された母
思えば、零お兄さんと母さんは本来このタイミングで顔合わせなんて無いはずなんだ…
しかし、知ったところで誰にもボロを出さなければ済む話である
母の演技力はベルモットにも劣らないと思っているし、ボロなんてでないと信じ切ってもいい…ーーー
その結論に至った私は、次の出来事を予測していた。
椎奈「(…そういえば、もうすぐあの爆弾事件の日が近づいてくるわね)」
数年前にも阻止した巫山戯たあの爆弾たちを思い出し、椎奈は怒りで拳を握りしめたのだった