第30章 花巻/発情期*イベント小説
私の彼氏、花巻貴大には
発情期 というものが存在する。
そして私の計算が間違えて
なければ、彼の発情期は
あと3日後…。
しかし、彼は彼女である私を
欲しがったりはしない…
それが少し…心残り。
発情期を知ったのは数ヶ月前、
花巻から聞いた。
「俺…発情期ってのがあってさ…
俺の様子が変だったら 発情期かも…」
唐突に言われたら、そりゃ困ったけど
なかなか嫌ではなかった…でも
花巻は自分でヌいてるみたいだ。
私を欲しがらない…。
「花巻」
「ん?」
「3日後の日って空いてる?」
「あぁ 空いてるぞ」
「じゃあデートしよ!」
「ん、おっけ!」
優しく頭を撫でてくれる。
3日後の反応が楽しみだ。
*
「お、おまた…せ〜」
10分遅れてきた花巻は
明らかに様子がおかしかった。
私の目にはおかしく見える。
「んじゃ どこ行こっか」
彼は発情期といえど、私との
デートは必ず来てくれる優しい
人なのだ、そこにつけ込んだ。
何か、面白い反応を期待したいところだ。
と、グッと服の裾を掴まれる。
「ん、どーした?花巻」
「…あの…名前の 家に行きたい…」
「へっ?」
「…っ」
真っ赤な顔の花巻は、俯いていて
顔が見えない。
…が、これは期待していいのか?
「じゃあ…行く?私の家」
コクリと頷き、ついてくる。
私はかなり、動揺していた。
*
「花巻…どーした?
さっきからなにも喋ってない…」
うう、と唸る花巻の背中を摩る。
こんな状態がずっと続いているのだ、
かなり心配だ…。
「花巻?」
「名前…俺…名前としたい」
私がずっと聞きたかった言葉が耳に入る。
「いいの?」
「名前としたいんだ…
ずっと 自分でやってたけど
もう無理だ…お前に触られたい
お前に触れたい、お前としたい
ずっと思って…んんっ!?」
最後まで言い終わらないうちに
キスをする。 どんどん深くしていき、
舌を絡める。
「んふ…んんっ ぁ…んんぅ」
クチュ…と音がする。
どんどん激しくなっていくのがわかる。
「んんっ うんんん!!!」
離すと、トロンととろけた顔の花巻が
モノ欲しげにこちらを見つめていた。
「花巻…」
「名前…ここ…触って
俺の…ここ 触ってぇ 舐めてぇ!」