第28章 岩泉/自慰行為*イベント小説
私には 気になる人がいる。
それは、同じクラスで
隣の席の岩泉くん。
我ながら、結構仲がいいと思う。
私自身、バレー部ではないが
バレーを見るのは好きだし、
趣味も合う…と思う。
「名前〜、俺ら
今日日直だから お前 日誌書いといて」
「あいさ〜」
でも、好きだ なんて言えるはずもなく…。
見つめて終わりの日々が続く。
私は溜息を吐き出し、
日誌を開いた。
*
「え?!書き終わってねぇの?!」
「ごめんなさい…」
朝開いた時、日直名しか
書いてなかったから、
今日直日誌には
私の名前と、岩泉一 しか
書かれていない。
(すんごい忘れてた…)
また、溜息をつく。
チラリと時計を見ると、
バレー部の部活開始時間だった。
「あっ!岩泉くん
部活始まっちゃうよ?」
「でも お前、終わってねぇし…」
「あぁ 気にしないで!
すぐ書き終わるし、部活行きなよ!」
できるだけの笑顔で言うと、
今度は岩泉くんが溜息をつく。
「ったく…わかった
部活行く けどお前、早く帰れよ?」
そう言い残し、教室を後にした。
とことん優しい岩泉くんを
微笑ましく思い、日誌の続きを書いた。
*
それは下校中、凄い最悪だ。
「ジャージ忘れた…」
それも長袖だけとかではなく、
ジャージ入れごと全部。
体育もあったし汗もかいたし、
仕方がないので戻ることにした。
「う〜…もう部活
終わり時間…暗くなってきたし
急がなきゃ…」
上履きに履き替え、
教室に向かう。
すると、誰もいないはずの教室から、
「あっ…んん」と声がする。
「…この声は…岩泉くん?」
パタパタと走りより、
教室の扉を少し開け見ると
私のジャージを持つ
岩泉くんが見える。
しかも…
(自慰行為…?)
「んぁ…あ 名前…んぁあ…」
私の名前を呼ぶ岩泉くんは、
イッてしまうと、我に返ったのか
ジャージを置き、最悪だ と
呟き、涙をぽたぽたと零す。
私は見ていられなくなり、
思いきりガラリと教室の扉を開く。
驚いてビクリと体を揺らし
こちらを見る、顔が青ざめるのがわかった。
「岩泉くん」
「あ…名前…これは…っ」
「気持ちよさそうだったね?
私のジャージって…そんないい匂い?」
岩泉くんの顔がもっと青ざめた。