第63章 ひんやりな夜
すると、怖い話を聞いていた短刀達が涙目で部屋から出てきた
五虎退「あ、主様ぁ……うぅ……」
もう既に泣いてしまっている五虎退
……泣き顔可愛いな、五虎退…
そんなことを内心で思いながら、私は五虎退を優しく抱きしめた
『脅かしちゃってごめんねぇぇ!よしよし…泣かないで…』
抱きしめながら頭を撫でていれば、秋田や乱も私に抱きついてきた
秋田「怖かったです、すごく…!」
乱「ほんとだよ!怖い話聞いてるのに主の悲鳴が聞こえたから…主さん、霊に取り憑かれたかと…!」
『取り憑かれてないから大丈夫だよ…!ありがとうね、よしよし…』
私の心配をしてくれたのか…なんていい子なんだ…!
どっかのビックリじじいとは大違いだ…
宗三「はぁ……もう寝ますよ」
物吉「何もなくてよかったです!では、おやすみなさい」
陸奥守「よーし、明日に備えて皆撤収じゃ!」
何も無かったことに安心したのか、宗三の言葉に皆部屋に戻っていった
そんな中、にっこりとした笑みを浮かべた光忠が鶴丸の首根っこを掴んだ
燭台切「鶴ちゃん、ちょっといいかな?」
鶴丸「……いや、今は……」
燭台切「とりあえず、部屋に行こうか」
この後鶴丸が光忠に長々と説教されたのは言うまでもない