第52章 新たなる刀は3時間
三日月「ん……」
桜が舞ったことに目もくれず、ねっとりと舌を絡めてくる三日月に飲まれてしまいそうになるが、頬に触れた桜の花弁に私はハッとしたが、もう既に遅かった
千子「huhuhuhu…、ワタシは千子村正。名前くらいは聞いたこt……おや、お邪魔でしたか…」
『!……ちょ、三日月!』
桜と共に顕現されたその刀は、私たちのキスシーンを見ると言葉を止めた
そんな私は慌てて三日月を引き剥がした
三日月「はぁ……随分と乱暴だな、主」
『誰のせいだよ!』
あー、最悪だ……
顕現されて最初に目にしたのが、本丸の主と刀剣のキスシーンって……初っ端からイメージ悪い…!
あぁ、こんな本丸俺やだよ!とか言ってブッスリいかれたらどうする?
三日月のせいだよね?
そうなったら絶対にあの世に行っても恨む…!
と、とりあえず今は…この新しい刀と仲良くなることを考えないと……
そう思い、私は正座したまま新しい刀をじっと見つめた
『あ、あの……初めまして…!私がここの主のなまえ……じゃなくて!えっと、その主です……!今のは忘れてください…切実に!!!』
あっかーん!
また名前を言ってしまった……!
あれほど怖い目に遭ったのにまだ懲りないのか私は!
しかも新しい刀だし?
私の事なんてまだ主として認めてるわけでもないし?
神隠しフラグとかもういらないんだけど…!
そう思っていれば、新しい刀剣が私の目の前に跪いた