第86章 山姥切問題
『三日月…?』
私の背後から抱きしめるように手首を触ってくる三日月に驚くも、なんだろうと思いながら振り返るもそこには三日月の端麗な顔面がありこちらをじっと見ていた。
いつ見てもやっぱり綺麗すぎる!!!
そして近すぎる!!!なぜそんなにくっついてる?
『み、三日月?どうしたの?』
三日月「コレはなんだ?」
そう言って触っているのは、先程長義くんに貰った水色のブレスレットだった。
『あぁ…コレはプレゼントでもらって…』
三日月「ほぅ…プレゼントとな。誰に貰った?」
『えーっと、それは…』
いつもの優しい三日月だが、少し声が低くて笑っているけど怒っているような態度に私は一瞬で気づいた。
そりゃこんだけ一緒にいたら察するよ…!
てかなんで怒ってるの!?ブレスレット嫌い症候群なのかな!?
いや、そんな症候群ないだろ普通に!!!
コレは本当のことを話すべきなのか…?
長義くんに変な火が飛ばないか心配……!
頭の中でぐるぐる色々考えていれば、蛍丸が私のブレスレットを見て一言。
蛍丸「綺麗だね」
『え?ほんと…?』
蛍丸「うん。綺麗な水色で、主に合ってるし似合ってるよ」
ほ、ほたるーーーーーーん!!!!!
そんなこと言ってくれるの!!!
主泣いちゃうよーーー!!!
ほんっとにいい子だね…蛍丸…可愛いしいい子だし抱きしめちゃうよそんなん…
蛍丸の言葉に感動してそのまま蛍丸を抱きしめようとするも、三日月の手によってそれは拒まれる。
三日月「さっきまでこんなブレスレット付けていなかっただろう?誰に貰ったんだ?」
まだ諦めてないよこの子…!?
そんなに誰に貰ったか気になるの!?
まぁ三日月のことだから誤魔化せないし本当のことを言うしかないか…
『えっと…お近付きのしるし的な感じで…長義くんに頂きました…こちら』
三日月「ほぅ、彼奴か。主はこういう物が好きなのか?」
『まぁ…可愛いものとか綺麗な物には惹かれちゃうかな…?こうゆうアクセサリーは買い物行ったりするとつい見ちゃうかも』
三日月「なるほど。覚えておこう」
三日月は真実を聞けて満足したのかそのまま私から離れた。
覚えておこうって…どうゆう事?
そんな疑問を思いながら再び長谷部が私の元へとやってきた。