第71章 はろうぃん
『はぁ…なんかどっと疲れた……』
燭台切「お疲れさま。お茶でも飲んで少し休んだ方がいいかもね」
『ありがとう光忠〜……』
私はあれから鶴丸達と別れ、残った刀剣達にお菓子を配り歩いた
全て配り終わり、今私は広間で光忠とお茶を飲んでいる
和泉守の所に行ってみたけど、なんかすごく気まずいし、堀川笑顔だけど目が笑ってなかったし……
すごいギスギスした感じだったなぁ……
堀川と和泉守は喧嘩したのかな?
そんなことを考えながらぼーっとしていれば、台所から出てきた小豆に声をかけられた
小豆「つかれたときには、あまいものだね」
そう言って小豆は私の前にお団子が二本乗ったお皿を差し出してきた
『あ、お団子!串刺しのお団子なんていつぶりだろう…ありがたくいただくね?』
私はお皿に乗ったお団子に手を伸ばせば、違う方向から小さな手が伸びてきて私は一瞬フリーズした
そしてその手の主を確認するように顔を上げた
謙信「そーっと、そーっと……」
手の先にいたのは可愛い可愛い謙信くんだった
お団子が食べたいのかバレないようにそっと手を伸ばす姿がすごく可愛い……!!!
『……謙信くん?』
謙信「……!あ、な、なに!?」
『お団子食べたいの?』
謙信「えっ!?いや、それは、その……」
顔を逸らしながらもじもじしている謙信くん
なんだろうこの子、可愛すぎないか……?
そんなことを思いながら、私はお団子を1本謙信くんに差し出した
『はい、どうぞ。お団子1本あげるから一緒に食べよ?』
すると、謙信くんは目をキラキラさせながら嬉しそうに口角を上げた
謙信「えっ、いいの…!?」
『うん、もちろんだよ!』
謙信「ありがとう!やさしい主でうれしいのだぞ!」
嬉しそうな顔をしながらお団子を口に頬張る謙信くん
その姿を見てるだけで疲れた心が癒された気がした