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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第1章 兵庫水軍との邂逅




しんべヱの目線の先には第三協栄丸が通った道を
続くように掛けてくる麻言の姿だ。

「おう、紹介しようと思ってよ。
今日から食事担当で活躍してもらう、麻言って言うんだ」

「こ、今日は~。って、第三協栄丸さん、砂浜なのに足速いですねえ」

走ってきた麻言が立ち止まると、小さくため息をつく。

「当たり前だろう!なんたって、毎日浜にいるんだからなっ」

と、得意満面に第三協栄丸がそう言うと麻言は笑った。
すると。
麻言が視線を感じて、ふとそちらを向く。
少年三人が口をぽかんと開けたまま頬を赤く染めている。

「び、美青年っすね~…」
「こういう人を水も滴るいい男って言うんだよね?」
「うん、しんベエちょっと違う気がする。でも、ごめんなさい。
こう言っちゃ、失礼かもしれないですけど
お兄さん本当に綺麗ですね…」
「え…えっ、そう…かな…?あ、ありがとう」

きり丸、しんベエ、乱太郎がそう言うと
思わず麻言もかあっと赤くなった。
子供の素直な言葉には弱いようだ。

「あ、自己紹介が遅れたね。僕は麻言。
後、ごめん。僕、女だよ」

そう言って笑うと、三人は目を丸くする。

「えっ。じゃあ何で男装されて…」
「そうだよ。紛らわしいじゃん。まあ、女性って聞いて納得したけどさ」
「言えないわけでもあるの?」
「ああ、え~とその…」

乱太郎、きり丸、しんベエ相手にどう言おうかとあたふたしていると、
三人は麻言が背負っている刀を眼にした。

「あっ、そうかお姉さん剣士なんですね!」
「なーる程ね。確かに女の服着てたら動きづらいかぁ」
「へえ~!女剣士さんって僕初めて見た!格好いい~っ!」

納得したと三人は口々に言うが…。
剣士ってわけじゃ、ないと思うんだけど…?
そう思って第三協栄丸を一瞥するが
そういうことにしとけとでも言うように頷いて苦笑していた。

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