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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】



「――……あのな、麻言」

ずっと、どう切り出すか悩んでいたが第三協栄丸は重い口を開いた。
それに麻言が返事をすると。

「実は……お前の面倒みてくれてた老夫婦の居所を、探して貰おうと、思ってたんだが……」
「え~と、お断りされたんですね?」

麻言の返しに第三協栄丸は口籠ってしまった。
それを無言の肯定だと受け取ると。

「大丈夫っ。何とな~く、思ってたんです。
僕の覚えていた、あの少ない情報だけで探し出せるのかなぁって」
「……すまない」
「何でお頭が謝るんですか。僕の為を思ってしてくれたのに……」

麻言は苦笑してそう言うと、一歩先にいた第三協栄丸が立ち止まった。

「……謝りたいのは、それだけじゃないんだ。
俺等は、今でこそお前に仲間として普通に接しているくせ、
会った時はお前を疑って……。それなのに俺等だって同じような事をしといて、忍術学園の皆に不審な目で見られてるお前を見て凄く悲しくなったんだ。俺も、皆も、今までだって、そうするのが当たり前だと思っていたしこれからもきっとそうするんだろうと思う、のに……。」

砂を噛むような気持ちだった。
考えても仕方ないと思うのに考えてしまう。
仲間を引っ張っていく立場の人間だと言うのに。

「……俺は、総大将として失格かもしれんなぁ」と力なく言って苦笑いする第三協栄丸。

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