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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第2章 忍術学園での邂逅【幼虫編】



「と、とにかく彼女は間者か、忍者には間違いありませんっ!」
「ちょっと、安藤先生っ!適当なこと言わないで下さいよっ!」
「大体っ、麻言さんの事をずっと見てたワケじゃないのに、何も知らないで急にシャシャリ出てきてさっ!」

今回は夏之丞の言い分に一年は組は抗議した。
それができたのは全て秀作の言葉のおかげだった。
あの時ああ言ってくれなかったらきっと少年たちには庇いきれなかったに違いない。

呆然としている麻言の後ろにいつの間にか半助がいた。

「あの、麻言さん。良かったらその眼鏡……ちょっと見せて貰えませんか?」
「へ、これを……ですか?」

戸惑いつつ、あっさりと半助へ手渡す。
そして受け取った半助は、少しくるくると回し見てから。
……いや……まさかだと思うんだが……。
自分の中に湧いた可能性に疑心暗鬼を懐きつつ、それをそっと顔に装着した。
そして落とし穴が密集しているという地帯に目を向けると

「―な、何だこれは……!」

半助は仰天した。目前に見える物が信じられないというように。

「ど、どうしたんですか土井先生っ?」
「何か見えるんですか?」

その担当教師の様子に戸惑いながら、庄左衛門と兵太夫が駆け寄ってきた。

「―お前たちも『これ』で見てみなさい」

そう言って半助は許しを得るように麻言の方へと目を向けると、本人は承諾の意の頷きを見せた。
まず恐る恐る庄左衛門が眼鏡を受け取る。
それをかちりと装着すると半助と同様に先程の景色に目を向けた。

「うわぁ、何だこれ、どうなってるの……っ!」

庄左衛門も担当教師と同様の反応を見せた。
すぐに、兵太夫にも眼鏡を手渡したが二人に続きまた同じような反応だった。

「―わ、私にも貸しなさいっ!」

そう言って兵太夫から引ったくるように眼鏡を取ると、
夏之丞も装着したのだ。
そして。

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