第7章 変わる生活
「斗真ー、私集まりあるから先に行くね!」
「気をつけて、またねー!」
斗真に言って、私は家を出る。
遅刻常習犯の私は最近、優等生並みに早く登校してクラスの人たちに勉強を教えている。
前は夜に染まっていたが、いつの間にか朝日を浴びる健康的な生活になっていた。
前の私が知ったらびっくりするな…。
なんて思いながら学校に着く。
学校祭の時のあのワクワクする感じの校内は消え、まぁ、普通になった。
いつものように朝に勉強を教えて、昼休みまでは真面目に睡眠学習を行うそんな生活。
「めっちゃ楽し〜ぜ〜!!!」
たまらず授業中に叫んだので、あとからこっぴどく怒られてしまった。
そんなある日の夕食。
蒼茉さんが真剣な顔して通帳を渡してきた。
「そのなかのお金は優里のものだ」
私は通帳を開くと、1000万ものの大金が入っていた。
私は0の数を何度も数え直し目を白黒させる。
「ど、どういうことですか…?」
「秘密裏に動いていたが、ある人と手を組んで真野にお灸を与えたんだ。
証拠写真等を抑えて、この街から出て優里ちゃんに金輪際近づかないよう言ったんだ。
でも、真野は家族持ってて泣きついてきたから…あいつのせめてもの詫びだから受け取ってあげて」
まさかの家族持ちかーい!!
という場違いなツッコミは抑える。
「そのお金があれば普通に生活する分には困らないし、吉原から足も洗えるだろ?
それとなにかと家に保護者代わりがいないと大変だから高校卒業まではここに住め。斗真も喜ぶっ!」
「なっ、ちょ、兄ちゃんっ/////」
蒼茉さんと斗真が仲よさそうにじゃれてるのを見て、思わず笑いがこみ上げる。
「じゃあ、ありがたく?受け取ります!
そしてこれからもよろしくお願いします!
あ、ちなみに手を組んだ人って一体…?」
私がそう聞くと蒼茉さんはニヤッと笑って言った。
「由羅さんだよ。あの人、法律とかも行けるんだね。あと、元ヤンだから威圧感半端ないし…」
何かを思い出したようで、蒼茉さんは笑い始めた。
「ゆ、由羅さんって元ヤンなんですかー⁉︎⁉︎というか、由羅さん凄すぎ!
お礼の電話しなくちゃ!!」
私は慌てて彼女に電話をかけた。