第7章 変わる生活
優里side
ぱちっと目を覚ますと、そこは見慣れた天井だった。
そして温かいぬくもりに気づき横を向くとすやすやと眠っている斗真がいた。
「ーっ!!!…あ、そうだった」
一瞬驚いたが、全てを思い出してしまいもう顔が熱くてしょうがない。
私は彼を起こさないようにベッドから出て、落ちていた服をきて部屋を出た。
リビングへ向かうと、キッチンに立つ蒼茉さんを見つける。
「おはよう、優里ちゃん。スッキリしたかな?」
「おかげ様で…。昨日はありがとうございましたっ!」
私が礼を言うと、「どういたしまして〜」と言いながらお水をくれた。
「斗真は多分しばらく起きてこないだろうし、お風呂はいってきな〜。
上がる頃には朝ごはん出来るだろうし。
湿布はそこの引き出しに入ってるから」
続いてタオルを渡してくれた蒼茉さんには何から何までお見通しなようだ。
ありがたくお風呂を頂戴して、痛い腰に湿布を貼った。
体も心もスッキリさせて、またリビングへ戻ると朝ごはんが出来ていた。
「斗真良かったでしょ〜?なんせ俺の弟だからなっ!」
私がコーヒーを飲んでる時にそんなことを言うもんだから、うっかり吹き出してしまった。
「な、なに言ってるんですか⁉︎/////」
「おー、照れてるぅ!昨日の優里ちゃんなかなかやばかったからなぁ〜」
ニヤニヤしている蒼茉さんにたまらず笑いが溢れる。
「ま、どうせもうすぐ全部解決するからさ〜。優里ちゃんはそうやって斗真と笑ってな?」
少し真面目な顔をして私の頭を撫でると
また朝ごはんを食べていた。
私は訳が分からず首をかしげる。
「こっから大人の話〜。だからないしょな!」
彼がそう言うなら、私は大人しくするしかないようだ。
ー1週間後
「おはよう、斗真〜!遅れるよ」
「おはよう、すぐ着替えるね」
斗真の部屋の扉の前から声をかける。
最近、ようやく彼との挨拶が普通にできるようになった。
1週間前はあった瞬間に顔を赤くして、変なこと言ったりしてお互い大変だったのだ。