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色々短編集!

第9章 ワールドトリガー―――生駒達人


みずきside


「あれ、みーさんどないしたんです?」

ラウンジの椅子に座っていると、そう声をかけられる
顔をあげると生駒隊の隠岐くんがいた

『え?別に何もないけど……』

「そうですか?何もない風にはみえませんけど」

そう言って隠岐くんは私の額に手を当てる

ひんやりとしてて気持ちいい

「あっつ!!めっちゃ熱ありますやん!家に帰らな!」

『………やだ。家はやだ』

「………な、何可愛いこと言ってんですか!ほら!」

隠岐くんは私を立たせようとしてくるが、それに、目一杯反抗して肩を叩く

「いたいいたいっ!ええから、立ってください!」

『やーだー!』



「何しとるん?二人して」




「あっ!イコさん!助けてください!」

『た、………達人………』

不思議そうな顔をしながら、こっちに来る

達人は私を立たせようとしている隠岐くんの手を離させると、私を見た

「どないしたんや?みー」

「熱があるんですよ。みーさん。
それで、帰らせようと立たせたらコレですわ」

「そうかそうか。帰りたくないんか?」

その言葉にコクンと頷く

「わかった。なら、ウチで休んでいったらええ」

「はぁ!?イコさん!?」

「それならええやろ?みー」

『………うん』

「ほんなら、立てるか?」

私は足に力をいれて立ち上がった

ぐわんっ

その瞬間、視界が回って私のからだが傾く

「おっと」

それを達人が支えた

『ごめん。ちょっと立ちくらみ』

「……これはアカンな」

そう言うと同時に私の足が地面から離れた

『………え!?』

これは、お姫様だっこ………

『や、やめて、恥ずかしいってば』

「そんな状態じゃまともに歩かれへんやろ」

『……う』

言葉に詰まると「大人しくしとき」と言われて、返す言葉もなく達人に身を任せた


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