第1章 卒業、そしてはじまり。
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『ただいま…』
「ただいまー!」
とりあえず家に帰ってきた私達。
良彰さんがロシアに発つまで間がないため、あの後場所を変えて話を詰めた。
そのためお昼から集まっての食事だったのに帰宅は夜。
靴を脱いで、とりあえず着替えか…なんて思っていたらリエーフに後ろから抱きつかれた。
『どうしたの?リエーフ。』
「これからは美優さんとずっと一緒ですね。」
『そうだね。』
回された手にそっと手を添えれば、ふわり香るお揃いのフレグランス。
今までも一緒だったけど、これからはずっと一緒なんだ…
なんて余韻に浸っていたら、いつのまにかリエーフの手が太腿をなぞりワンピースの中に進入を始めていた。
『リエーフ?』
「いや、こういう格好も新鮮だなと。」
『先に色々決めなきゃならないから…ってだめっ!』
反対の手はコートのボタンを外し、脱がせていく。
服がしわになるのも嫌だし、しなければいけない話を後回しにするのも嫌でリエーフの手に自分の手を伸ばしたけれど結局コートは上がり框に落とされた。
「ごめん美優さん。」
そう言うと、腰にグリグリとあたるアレ。
「勃っちゃった。」
えへっと笑うリエーフから逃げようとするけれど、ワンピースの背中のファスナーを下げられ下着のホックを外される。
この数ヶ月で脱がせるの早くなったな…
ってそれどころじゃない‼︎
『リエーフ…だめっ…』
「でも美優さん、下着の上からでもわかるくらい濡れてる。」
つうっと下着の上から指を這わせられ、身体がびくりと跳ねる。
「美優さん…挿れたい…」
熱い吐息に乗せて耳に吹き込まれたらもう完敗。
『…ん。いーよ…』
一緒に住む時の条件にHは週1回って項目作らなきゃな…
私はリエーフに抱かれながらそう心に誓った。