第6章 止まらないモヤモヤ。
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「ふんふーん。ふふふふーん。」
『ねえ、リエーフ。その締まりのない顔、どうにかならない?』
ため息をつきながら、私は朝食を待つリエーフに言う。
リエーフはというと、朝起きてから表情筋をどこかに無くしてきてしまったかのようなゆるゆるな顔。
「だってー、美優さんが嫉妬してくれてー、いつもより積極的で、可愛くてー、むちゃくちゃエロくてー。」
さっきっからずーーーっとこうだ。
とはいえ、昨日のは私も色々悪かった。
そして…いつも以上に乱れてしまったから何も言えない。
ああ…思い出しただけで顔が熱くなってきた。
リエーフは私の顔が赤くなったことを素早く見つけ指摘する。
「あれ?美優さん、昨日の…思い出しちゃいました?」
『リエーフ。これ以上言ったら家、追い出すからね?』
私がそう言えばリエーフはゆるゆるフェイスを引き締め、はいっ!といい声で返事をする。
流石運動部。返事が素早い。そして声が大きい。
私はそんなリエーフの目の前に出来立ての朝食のお皿を置いた。
今日の朝食は、とろとろスクランブルエッグ、ウインナー。
ポテトサラダに食パンをカリッカリにトースト。
そして、野菜たっぷりのコンソメスープ。
全部並べて椅子に座れば待ちきれないとでも言うようにリエーフが笑う。
『じゃあ、手を合わせて?』
「いただきまーす!」