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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第12章 第2話 旅連れ





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「何故、あんな事を聞いた?」

『えっ?』

「ニコ・ロビンにだ。
何故あんな事を聞いたんだい?」

革命軍と別れ、ただ波に漂う船。

『あーぁ、気分?』

「気分か・・」

うん、気分だ。
聞いてみたい気がした。
答えを知りたかったわけじゃない。
彼女の覚悟が知りたかっただけ。

『それより、クザンは良かったの?』

「何が?」

『ニコ・ロビンよ』

「別に・・生きているのを確認したまでだ」

そう言ってこの話は終わりだとの如く、部屋に入って行く。

私は、甲板でその背中を見送った。
深追いはしなかった。
深追いしてもクザンは、口を割らない。

そのまま、私は広く大きな海を眺める。

さて、次は何処に行こう。
何を見よう。
確かめなきゃいけない事が沢山ある。

「おい、これは何だ」

部屋に入ったと思っていたクザンが包みを持ったまま扉の前に立っていた。
微かに動き、音がする包み。

『えっ?・・・・何だったけ?』

開けるぞと言ってクザンが包みを開ける。
そこに入っていたのは、電伝虫が2匹。


『あぁ!忘れてた・・・』


イワンコフの所を出るギリギリに届いた宅配物。

電伝虫と白電伝虫。

「こんな大切な物何故忘れんだよ・・」

『うーん、必要無かったから』

鳴り続ける電伝虫に盗聴妨害用の白電伝虫を接続してもらい、私は受話器を耳に当てた。

あっ、この表情は・・・
電伝虫に深い隈が出来ると同時に受話器から罵声が浴びせられた。

「・・・トラファルガー・ローか?」

流石クザン。
ルーキーの事ちゃんと把握していた。

【お前・・誰と一緒にいる・・・?】

『クザンだよ。一緒に旅してるの』

隈が酷い電伝虫がより一層、人相が悪くなる。
あっ、怒らせたと思った時には遅かった。

受話器から聞こえる怒りに満ちた声。

私は、そっと受話器を戻した。


ごめん、ロー。
ちょっとウザい。










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