第6章 シャボンディ諸島
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「少将!何故海賊船にいたのですかッ!?」
『・・私の方が知りたいよ。アイツ誰なの?!』
「だ、だから何回も手配書に目を通して下さいと頼んだはずですッ!どうして貴女は、ご自分のお立場を考えないのですかッッ!!」
くどくど続くダイギンの言葉。
これじゃ、どっちが上かわからなくなりそうだ。
「アイツは、ハートの海賊団船長 死の外科医 トラファルガー・ロー。
2億の賞金首です!覚えていて下さいッ!!」
「少将、もうじき着きますが・・」
背後には壁、正面には怒り顔のダイギンに挟まれ身動き出来なかった私は、天の助けだと知らせに来た船員に早速指示を出す。
黄猿のお陰で解放された私は、軍艦を率いて捕まえた海賊をインペルダウンに連行していた。
その間、ずっとダイギンの尋問と言っていい程の質問や警めの言葉はもう耳ダコだ。
『正義の門を開けろ。
あっ、ダイギン!来たついでに見学して帰りたい』
「・・・はぃ?」
『今まで来た事なかったから、中どうなってるのか知りたいの』
「いけません!」
『お願い!』
「ダメです。この後はボア・ハンコックを迎えに行く手筈になっております」
『そこを何とか!』
「無理です。第一許可がありません」
『あぁ、それなら頼めば聞いてくれるかもしれないし、ね。
お願いーーーっ!!』
「・・・断られたら諦めて下さいね」
頼み込めばお願いを聞いてくれる辺りもセンゴクと同じ。
私は、ニコニコと笑みを浮かべてインペルダウンに降り立った。
出迎えてくれたのは、ここの所長マゼラン。
見学させてくれと頼んだ。
あの毒々しい男は、忙しいの一言で却下してしまった。
いくら許可が無くてもいくらダイギンとの約束でもこのまま引き下がるわけにはいかない。
黄猿のおじさまに電話して、インペルダウンは暇そうだったと告げ口してやる!!
ダイギンに引きづられながら私は、そう決意した。