第6章 シャボンディ諸島
ちっ、この状況は正直ヤバい。
打開策を練るが名案が浮かばない。
「その子を無傷で返してくれるのならこれ以上は、追わないよ〜?
さぁ、ど〜する?」
どうするも何も、それ以外にないだろう。
まぁ、黄猿が言ってる事を信じるならだが。
「・・お前には悪い事した、手違いだ」
女を解放する。
『・・・おじさま行こう』
そう言って女は黄猿の腕に抱かれた。
俺を見てくるその瞳から目が離せない。
何故だ?何故違った?
「やれやれ、しょうがないねぇ。
まぁ、わっしの狙いは麦わらだから良しとするかぁ。
、ちゃんと掴まってなさいよ〜ぉ」
?
だと?!
「ま、待てッ!」
止めようとした矢先、音速で光が辺りを包んだ。
閃光で失った視力が戻る頃には黄猿も女もいなかった。
「・・・チッ!黄猿を追う!!」
「船長!!?」
「無理です!ここを離れましょう!!」
黄猿がいなくなった途端、標準を合わせてきた大砲。
間一髪避けたが、なかなか腕のある射撃者。
次は危ないだろう。
「・・・チッ・・・・潜れ」
諦めるしかないのか。
何故、あの容姿なんだ。
俺よりいくらか歳上だと思っていた女がどうして俺より若い容姿なんだ。
それに何で海軍少将なんかになってやがる?!
以前会った時は、海賊だったんだろうがッ!!
手に入れ損なった。
手を離した自分への苛立ちが止まらない。
何故、何故この手を離したんだ。
探していた女をやっと見つけたのにッッ!!