第6章 シャボンディ諸島
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流石、新世界への入り口。
高額な賞金首がウジャウジャいやがる。
X・ドレーク
ウルージ
キラー
キャプテン・キッド
ノノロア・ゾロ
モンキー・D・ルフィ
終いには、シルバーズ・レイリーまで現れた。
偶々、寄った人間オークション会場。
そこで俺は、天龍人の奴隷だった海賊キャプテン ギャンバールを見付け、部下に出来た。
まずまずの収穫だったが麦わら屋が天龍人を殴ったお陰で厄介なヤツまで現れた。
ここで止まるわけには、いかねぇ。
俺は、あの人の本懐を遂げなきゃいけねぇんだ。
「ペンギン、船に電話して出航準備を終わらせろ」
「了解」
何とか逃げ切った俺達は、襲い来る海兵を倒しつつ船へ向かっていた。
「キャプテン!懐かしい匂いがするよ!!」
突然、鼻をヒクヒクさせながらペポが騒ぎ出した。
懐かしい匂い?!
まさかな、と思いながらも懐に忍ばせた1枚の紙切れを取り出す。
動きを見せる紙切れに思わず笑みが溢れた。
まさか、ペポに匂いを覚えさせていたのが役に立つとは思わなかった。
「ペポ!何処から匂う?!」
「えーっと、潮風に紛れてて確かな場所はわかんないよ」
「匂いを追えッ!」
潮風!
向かう先にいる可能性が高い。
俺は走っていたスピードを速めた。
こんな偶然はもうないかもしれない。
2度と会う事は無いかもしれない相手がすぐ側にいるかもしれねぇ。
「船長!海軍の戦艦ですッッ!!」
前方には捕らえた海賊を連行するためか戦艦が多数、集まっていた。
絶叫する船員達を無視して、俺は視線を走らせる。
何年も会ってない相手、どんな容姿か定かではないが俺がアイツを見間違うはずがねぇ。
その証拠に明らかに異なる存在に目が止まる。
アイツだ。
一目でわかる。
一見何処にでもいる様な容姿だが、何故かその存在に強く惹かれる何かがアイツにはあった。
“ROOM”
“シャンブルズ”
そばにあった小石を持ち、位置を変える。
ドサッと俺の腕に現れたのは会いたかった碧い瞳の女。