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【ONE PIECE】 海の娘 ウミノコ

第16章 第6話 パンドラの箱





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朝起きたらそこには、ゾロがいた。
暖かな人肌に私をまた、微睡みが誘う。

「起きたか?」

『うーん、まだ寝てる』

起きろ との声と共に剥がされる。
あーぁ、ぬくもりが恋しい。

『まだ寝てようよ・・』

「鍛錬に付き合え」

鍛錬、嫌な言葉。
ミホークと過ごす日々は鍛錬の連続で正直したくはない。

『うーん、後でね』

ベッドから出ようとするゾロの服を掴み引き止める。

「・・離せ」

『うーん、もうちょっとそばにいて』

掴んだ手に力を込める。
そのままベッドに引き込みたいがそんな力は出ない。

枕に顔を擦り付けながら、睡魔と格闘するので精一杯だ。

「・・お前、本当に海軍将校か?」

うん?
何が言いたいの?
と、眠気まなこで視線を投げかける。

「警戒心ゼロだな」

『・・ゾロは警戒するべき相手じゃないでしょ?』

何を言ってるの?
寝惚けてるのかと思い私は、ゾロを再度ベッドに誘う。
とりあえず、今はまだ人肌が恋しい。

「・・危機感ゼロかよ」

『もーぉ、ゾロまで危機感警戒心ゼロって言うの?』

「・・・」

ここまで話してたら眠気も飛んでしまう。
だが、起きたくない私はゴロゴロとベッドの中から出る気はない。

『ご飯、出来たら呼んでね』

頑なに添い寝を拒むゾロを諦め、私は再度眠気が来ないか待つ事にした。

ーガチャ!!!ー

そんな時、勢い良く開く扉。

「おい!ここにちゃん来てるか?!」

『おはよー、クザン』

慌てた様子だったクザンがベッドで丸くなった私を見て、一瞬固まった。
そう、一瞬だ。
次の瞬間、鋭い目がゾロを捉えた。

「どうゆう事だ!ロロノアっ!!」

「こいつが勝手に来たんだよ」

俺に非は無いと断言するゾロ。

『一緒に寝てくれたじゃん』

「バッ、カ お前ッ!」
「ノノロアっっ!!」

手なんか出したら鷹の目に殺されちまうッ!と訴えるゾロにクザンは詰め寄り、言い争う2人。

そんな様子を見ながら私は、今日も平和だな と再び目を閉じた。




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