第3章 思わせぶり〈R-無〉
クリスマスを過ぎて年末ムードな今日は26日。
特に何も起こらず起こさず。
大学生だからって毎日HAPPYでもPartyでもない。
どちらかと言えばレポートとバイトに追われる方が多い。
そんな私は、東京でごく普通の生活をしている。
1DKで一人暮らし。
アルバイトはケーキ屋さんとCafeで。
それぞれ週2、3。
もうすぐ彼がくる時間。
あぁ、彼氏じゃないよ。
(ピンポーン)
インターホンのチャイムの音が鳴る。
菅原「よっ。」
「どうぞー。」
隣の住人であり、同じ大学に通う菅原孝支。
彼も、まぁまぁ問題アリだ。
菅原「が好きなケーキですよ~。」
「わーい。アリガトー。」
何が問題アリかって。
こんなに整った顔をして、彼女が4年も居ないなどと。
問題アリ以外に何があるというのだろうか。
菅原「そういえばさ、今日から年明けまで友達が家に泊まりにくるんだよね。」
「へぇ。高校の?」
菅原「いや、まぁ、高校時代の知り合いってとこ?」
「ふーん。」
菅原「今日、鍋パしたいな~♪」ニコニコ
「いいね~」
菅原「の部屋でしていい?」
「イヤダヨ」
菅原「飲まないから!!」
「うそうそ、いいよー」
菅原「やった。」
スガくんの部屋は、私の部屋と間取りがちがって少し狭い。
たしか、1Kだって言ってた。
角部屋だから家賃も安いんだって。
その浮いたお金で上手に遊んでるのが、菅原孝支という男。
菅原「あ、買出しいこうかな。行く?」
「あ、うん。」
こんなに顔の整った美男子(?)が隣に居てもキュンともスンともしない。
もともとレポートをする予定で私の部屋に来たというのに。
今から夜に向けて買出しです。