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【おそ松さん】口ずさむのは【男主】

第18章 クリスマスを君と ※


「そだ。カラ松、右手出して」

カ「こうか?」

掌を上に向けて差し出す

「逆」

クルリと掌を返す
は俺の手の下に、手を添え薬指に何かを嵌めた

カ「ゆ、びわ・・・?」

「初めて作ったから不恰好だけど」

作った?!

「シルバーアクセを自分で作れるキットあるのな。面白かった。ま、ちゃんとしたのはもう少し後な」

嬉しさのあまり、しばらく薬指で輝く指輪を眺めていた

「付けない時はこれに入れるか、中にチェーン入ってるからそれで首から下げてもいいよ」

そう言われて渡された小さな袋
パワーストーンなんかを入れておく袋のようだ
受け取ると、中には細めのチェーンが入ってる
学校の時とかはネックレスみたいにしとこうかな

そうだ、俺も

カ「俺も、こんなのしか用意できなかったけど」

包みを差し出すと、無言で受け取り早々に封を切る

「マフラー?」

カ「縫い物や編み物なら得意だからと思って」

「サンキュ、大事に使う」

フワッと笑う
どれだけ経っても慣れないな、ドキドキする

「さてと、片すか」

カ「あ、手伝うぞ」

二人で皿や厨房周りを綺麗にしていく
厨房ってこんな風なのか、面白いな

「あ、ケーキどうする?」

カ「ケーキもあるのか?でも今お腹いっぱいだしな」

「なら持って帰るか・・・ケーキの代わりにカラ松食うのもいいよな」

なんてこと言うんだ
一気に顔に熱が集まる
そりゃクリスマスだし、期待してなかったと言えば嘘になる

だからって直球すぎないか?!

「ま、元々帰すつもりなかったけど」

カ「こっここでか?」

「んなわけないじゃん。俺がバイト中思い出したらどうしてくれんの」

俺なら無理だ、体が反応してしまうな

「・・・家来るか?」

聞かれなくても決まってる

カ「あぁ」

片付けを終え、ケーキを手に店を後にする

はさっそく、とマフラーをつけてくれた

静まり返る外の空気とは裏腹に、鼓動がやけにうるさかった


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