第14章 文化祭 2日目
side.
今日を乗り切れば終わる
たった2日なのにものすごく長く感じる
A「あ、君。昨日はお疲れ様」
「・・・・・今日はぜってぇやらないから」
A「あら、先越されちゃった」
これ以上ここにいては、また巻き込まれかねない
さっさと逃げよう
みたいクラスやステージもないしな
あ、甘いもんどっかにないかな
つか屋上開いてるのか
あれこれ考えている間に開場を告げる放送が流れる
直に校内が人で溢れる
取りあえず屋上に向かうか
よかった、開いてる
風はなく、心地よい日差しが注いでいる
寝て過ごすか
そう考えてフェンスに凭れて座る
程無くして瞼が重くなった
♪~♪~
どれくらい寝たんだろうか
メッセージ着信の音楽で目が覚めた
『カラ松:どこにいるんだ?』
屋上、と一言だけ返す
ここへ来るならそのまま抱きすくめておこうか
一日腕の中に閉じ込めておくのも悪くない
恋は盲目とはよく言ったものだ
こんなにもカラ松でいっぱいになって、可愛いくて愛おしくて仕方なくなるなんて
目を閉じてそんなことを考える
カラ松が来ていたことにも気づかずに
カ「?」
まだ少し眠い瞼をゆっくり開ける
が、一気に眠気が飛んだ
立ち上がり、カラ松をフェンスへと追い込む
カ「あ、あの」
そのまま触れるだけのキスをする
「ねぇ、なんて格好してるわけ」
そう、彼はセーラー服を身に纏っているのだ