• テキストサイズ

【おそ松さん】口ずさむのは【男主】

第8章 デート


公園に到着し、ベンチに座る

「疲れてないか」

カ「大丈夫だ」

俺の返事を聞いて、スッと目を閉じる
小さく息を吸い・・・

♪~♪♪~

伸びやかに歌い出す
俺も目を閉じて聴き入る

この歌声から始まったんだよな
偶然・・・それでもあの時が歌っていなければ、俺が屋上へ行かなければ


やがて歌い終わり、静寂が訪れる
それを合図に目を開ければ、彼も同じように瞼を開ける
こちらを見据えて

「今日連れまわした礼な」

カ「・・・デートじゃないのか?」

連れまわしたなんて、俺が無理矢理付き合わされたみたいだ

「そか、デートでいいんだな。悪くないな、こういうの」

カ「それに俺はと出掛けたいから来たんだ。歌を聴けたのは嬉しいが、連れまわした礼なんて言わないでくれ」

ススッと体を捩りながら距離を詰めてみる
するとの手が動いた

顎に手を添え、クイッと顔をあげられる
ゆっくり近付いてくる顔に期待をして目を閉じた

チュッと小さく触れた後

「口開けろ」

そう囁かれ、言われるがまま唇を開く

カ「は・・ん、ふぅん」

「ん・・・ふ」

どこまでも優しいキス
それでも愛しい人からの刺激は脳が痺れてしまいそうだ

再びチュッと音を立てられ、離れていく唇
キスの余韻に浸りながらボンヤリとしていた

「その顔、エロいな。あんたに欲情しそう」

気付けば抱き締められて、耳元でとんでもないことを囁かれていた

カ「な、なに、言って」

展開に付いていけず、アワアワする

「あんたが何しても煽ってるようにしか思えない・・・その内カラ松をもらうから、覚悟して」

カ「な、なんかキャラ変わってないか」

もっと冷たくて、めんどくさそうで、気怠そうで
そんな彼はどこへ行ってしまったのだろうか

「さぁ?今までの反動じゃねぇの。カラ松にだけだしいいだろ」

そうか、抑えてきて、今ここで箍が外れたのか
俺に出来るのは受け止めること

抱き締められたままの体勢から、彼の背に手を回す

カ「俺はの傍にいたい。いくらでももらってくれ」

「まだ曖昧だけど、あんたは・・・カラ松のことは大事にしたいって思うから」



夕日に照らされながら、語られた彼の言葉
少しずつでいい
この言葉通りの未来が来ることを願って、俺から触れるだけのキスをした

/ 160ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp