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【おそ松さん】口ずさむのは【男主】

第7章 背負うもの


side.カラ松


夏休み前の期末試験が迫る
に無理を言って試験勉強を一緒にしてもらうことにした
人の目があるのが嫌だと言うので、自宅に上がらせてもらう

カ「すまんな、無理言って」

「ほんとにな、俺高いから」

こんな何気ないやり取りが楽しい
思わずクスリと笑ってしまった

「・・・何」

しまった

カ「い、いや、を笑ったわけじゃないぞ?!」

「ふーん・・・まぁいいや、やるぞ」

そういって早々に座ってしまう
急いで俺も席に着く


サラサラとペンが走る音が響く

「で、ここでxを・・・」

カ「あぁ。なるほど。は教えるのうまいな」

「あんたの呑み込みが早いんでしょ」

まただ
はあまり名前を呼んでくれない
女々しいことを言ってるとは思うが、六つ子である俺は「自分」であることの一つが名前だと思うから

でもそんなこと言って、めんどくさいと言われてしまうのも嫌だ
それこそ今こうしていられる関係すらなくなるだろう

「疲れたか?」

俺が黙りこくってしまったのが気になったのか、そう聞いてくる

カ「あ、あぁ、いや」

「まぁ、ちょっとなんか飲むか」

はキッチンへ向かう
気を遣わせてしまったな

カ「はぁ」

小さくこぼれる溜息
俺ってこんなに女々しいというか、ウジウジしてたか?
自分で自分が嫌になるな

「ん」

コトリと目の前に置かれたマグカップ
湯気が立ち上り、仄かに甘い香りがした

「疲れてんなら甘い方がいいだろ・・・熱いけど」

口を付けると、まろやかなミルクココアがどこかホッとさせてくれる

一人で考え込んでも仕方ないな
カップをギュっと握る
覚悟を決めよう

カ「なぁ」

静かに口を開いた
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