第33章 番外編 高温注意報 ※
カ「・・・?どうし、ん・・んふ、んん」
わけが分からず名前を呼んでみるが返事はなく、代わりに唇を塞がれた
だが相手は病人だ
カ「ダ、メだ・・熱あるんだろ」
唇から首筋へと移動していく彼を制止する
しかし相も変わらず返事はない
カ「って」
「ちょっと黙って」
やっと返ってきた言葉はひどく低く冷たかった
そのまま目を合わせることもなく、の片手は俺の両手を頭の上で押さえつけた
服をたくし上げられ、ジーンズを寛げられる
「触ってないのに勃ってんじゃん」
カ「・・・とキスすればそういう気分になる」
「ふーん・・・これ、どうして欲しい?」
どうってここまできて止めるなんて・・・でも言うのも恥ずかしい
なによりは熱があるのだ
カ「・・・って」
「聞こえないけど」
カ「さ、わって」
最早押し倒してるのが病人だとか関係ない
そういう気分になれば止められないのが、悲しいかな人間の性だ
は押さえつけていた腕を離し、俺の服を脱がして放る
そのままユルユルと俺のモノを触りだした
カ「ん・・ふ、ぁ・・・ん、ん」
扱くわけでもなく握るでもなく、ただ本当に触るだけ
ものすごくもどかしい
カ「、その」
「ん?」
触ってくれているのは間違いないし、なんて言えばいいんだ
「なに、どうしたいのかちゃんと言いなよ」
そう言って上半身を起こしてこちらを見つめてくる
否、その目は焦点が合っていない
が俺を見ていない
どうして・・・?
イヤだ、怖い
カ「ふ、うぅ・・ぐすっ、うえぇぇ」
目の前のが彼自身じゃないようで、堪え切れずに涙が溢れた
カ「やだ、いじわるだし、今の怖い・・やだ、やだぁ」
ギュッと目を閉じ、堰を切ったように溢れる涙
ふいにその涙を舐め取られた
「ごめん・・・夢じゃなかったんだな」
カ「へ・・・?」
夢?
予想外な言葉に目を開けると、申し訳なさそうにしている彼と目が合った
あぁ、やっとこっちを見てくれた
「カラ松の夢見てたから、声かけられたのも夢だと思って・・・夢なら熱あってもちょっとくらいいいかなって」
カ「・・・いいわけない」
さっき流されていた自分を棚に上げる