第33章 番外編 高温注意報 ※
side.カラ松
高校最後の夏休みが始まってまもなく、からメッセが届いた
『助けて』
たった一言
助けてだなんてよほどのことだろう
返信をすることも忘れての家へと駆けだしていた
ピンポーン
呼び鈴を鳴らす
・・・出てこない
はっ!まさかどこか別の場所から助けを呼んだのか?!
すぐ電話すればよかった
そう思い慌ててポケットからスマホを取り出した
ところで目の前の玄関が開く
「・・・・・カラ松か」
俯き加減で顔が赤い
少し息が上がっている
・・・ン~?デジャビュ?
カ「風邪引いたのか?」
「・・・多分」
カ「まぁ、このところ寒暖差が激しいからな」
そこまで言った矢先にが肩口に頭を乗せてくる
「全然、熱・・下がんなくて」
カ「分かった、取り敢えず横になってろ」
いつもより熱いの手を取り、ベッドへと向かう
辿り着いた途端、彼はベッドへと倒れ込んだ
カ「今回も飯や薬は全くか?」
「ん、食えない・・・つか作れないし」
はぁ、と小さく溜息が漏れる
カ「とりあえずお粥作るからな。後やっとくことあるか?」
「洗濯・・・部屋着もうない」
カ「分かった」
と付き合うようになって少しずつだが家事の手伝いをするようになった
洗濯くらいなら何とかなるだろう
何日分かの部屋着と汗を拭いたであろうタオルを回してる間に、お粥を作る
人の家で家事をするのは慣れないが、自分を頼ってくれたことが嬉しかった
カ「ん、よし」
うまく出来た
ベッドで荒い呼吸を繰り返しているに近付く
カ「お粥出来たけど食べるか?」
聞いてみるが返事がない
顔が赤く、額には汗が滲んでいる
汗でへばりついた前髪をどかし、額に手を当てた
すると薄らと目が開く
「ん・・・カラ、松・・?」
カ「あぁ」
珍しく弱っているは少し可愛いな
なんて思っていた瞬間、手を掴まれグイッと引かれる
そのまま気が付けばなぜかベッドに押し倒されていた