第22章 チョコレート・パニック
side.おそ松
あれ、C組の前人だかりじゃん
なんか面白いことかな~
お「?なにしてんの」
「・・・赤、はおそ松か」
学ランの下に着ているトレーナーで識別された
お「そ、おそ松くんですよん。で?」
「あぁ、チョコレート返してんだよ。カラ松が嫌がるから」
マジか
そんなにカラ松がいいのかねぇ
お「もったない、もらっとけばいいのにぃ」
「あいつがあんな顔するからいらない」
・・・愛されてんねぇ、カラ松ってば
お兄ちゃん妬けちゃうよ?兄弟としてだけど
当のカラ松は無表情で少し離れたところにいる
からかってやろっと
お「カラ松ぅ、愛されてんね」
カ「うるさいぞ、おそ松。平静装うのでいっぱいなんだ・・・邪魔するな」
腕組みしながらジロリと睨まれた
ちぇ、つまんない
の方をみると、なにやら1人の女生徒と話してる
よし、次はあっちからかいにいこ~
お「なになに、どったの~」
C「君の彼女が誰か聞いてるけど、教えてくれないの。松野君知らない?」
お「ん~」
どうしよっかなぁ
「おそ松」
うわ、こういう時似てんのな
お「からしたらめっちゃくちゃ可愛いみたいだよ?ベタベタに惚れてるし」
「な、あんたなぁ」
ニシシっと笑ってやった
お「聞くだけ無駄だと思うよ~。惚気しか出ないと思うから・・・ってか、俺にしない?俺ならフリーだよ?」
C「それは・・・確かに嫌ね。ならいいわ。それと、お断りします」
そのまま女の子はスタスタと歩いて行ってしまった
お「ちぇー、なんだよぉ」
「ったく・・・焦ったけど助かったわ」
お「そりゃどうも~。ん」
手を差し出す
「なに」
お「お助け料」
「払うわけないだろ」
なんだよぉ
一応お兄ちゃんお前達が心配なんだよ?
可愛い弟が泣かされたら嫌だし、その弟が本気で好きな奴なんだからさ
出来れば幸せになってほしいわけよ
・・・言ってやらないけどね
いずれ必要な時がくるまでは