第22章 チョコレート・パニック
side.
「ふわぁ・・・ねみ」
何時も通り始まった1日
いつもの道
カ「、おはよう」
「・・・ん?」
いつもは時間が合わないから、登校中に会うことはないのに
「はよ、どうしたの」
聞くとカラ松は周りをキョロキョロと見た後、自身の鞄を漁る
カ「これ、渡したくてな。バ、バレンタインのチョコレート、作ってみたんだ」
あぁ、そんなのあったな
カラ松が作ってくれた、それだけで嬉しい
「サンキュ。帰ってから堪能するわ」
鞄にしまって歩き出す
手ぇ繋ぎたいけど、そろそろ他の生徒も増え出すからな
A「あの、君・・・受け取ってください」
突如目の前に現れた女生徒と、差し出された小箱
「いらない、いくぞ」
女生徒の脇を通り過ぎようとすると
A「受け取るだけでも!」
「しつこい」
スタスタと通り過ぎる
なんなんだ、いきなり
去年こんなことなかったのに
学校に着くまでにさらに3人ほど遭遇した
カ「・・・モテるな」
「興味ない、いらないマヂで」
溜息をついて下駄箱に近付く
・・・嘘だろ
靴が見えないほど包みや箱が詰められている
「靴置くとこにあったもん食うとか無理だな・・・食う?」
カ「いるわけないだろ」
キッと睨まれた
だよな、でも俺もいらない
カ「どうするんだ?このままだと、机もすごそうだな」
「嫌なこというなよ、帰りたくなる」
そんな会話を交わして別々に教室へ向かう
カラ松の言葉通りな机に愕然とした
どうすんだ、これ
このまま置いとく訳にもいかないしな・・・悪いけど家で捨てるか