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四季の香り *詰め*

第7章 意地悪 *綱吉*


*沢田 綱吉*

別に、意地悪をしたくてしてる訳じゃない。
別に、君の事が嫌いな訳じゃない。
それなのに何故か勝手に身体が動いちゃうみたいで…俺は君に何時も意地悪をしてしまう。

幼い子は好きな子に意地悪をする何て言うけれど、それは本当だったらしく大変御悩み中だ。
って言うか、俺って本当にレベル低いんだなぁ…もう中学生にもなるのに意地悪なんて。

自分で自分を突込みながらも溜め息を吐く。
あ~、こんな事を考えてる暇が有るならちゃんと対策を考えなきゃなのに…ダメだなぁ。
どうしよ。

「ツナ! おはよ~! ちゃんと用意した?
 今日はマナー練習だからね」

そんな時に背後から声が聞こえてきた、そう、俺が意地悪してしまう相手こと幼馴染みの葉音だ。
昔は普通に接していたけれど思春期になったからなのか俺が一方的に距離を置いてしまう。

「それぐらい解ってるよ
 馬鹿にするな」

今みたいに思ってもない言葉が口から溢れる。
その度に葉音を傷付けているんじゃないかと思えてきて俺の方も苦しくなる。
嫌な事を言う俺にも優しく微笑んでくれる葉音は本当に優しいんだなぁ。

「そっか、ゴメンね
 じゃあ! 早速、行こうか! 待たせちゃうかも知れないからね!」
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