第4章 白夜に映りし碧と翠 【R18】
楽しい事に遭遇したような表情の政宗と怒りを滲ませる秀吉
「二人ともやめて!!謙信様もお願いですから、争わないでー!!」
(ど、どうしよう…)
「心配するな、元より争う気は無い」
(え??)
目を見開き、キョトンとするめい
「刀は佐助に預けてある。お前の部屋で刀は抜かん。安心しろ」
張り詰めた糸が切れるかのように謙信の胸になだれ込んだ
(良かった…)
謙信は秀吉たちに構わず頭を優しくなで、そっと口付けを落とした
「ーーーー!!!!」
流石の二人も目を見開いた
「軍陣と呼ばれた男を虜にするとはな。めい、今からでも遅くない、俺に乗り換えろ」
「ーーー///」
「誰にもやらん」
腕に抱きとめ直しせば耳まで真っ赤にし
「け、謙信ー!!!」
胸を押し返しもがいていると廊下から足音がし、
「なんだ、騒がしい」
涼し気な顔で信長が入ってきた
「の、信長様ー!?!?//」
(ど、どうしよう…)
「あ、あのーー」
「謙信、俺の持ち物に手を出すとはいい度胸だな」
「めいはおまえのものではない」
「ほぉ。随分と戯けた事を抜かすな」
「信長様、どう致しますか?」
殺気を滲ませる秀吉
(このままじゃ謙信様が……)
「信長様、お願いですから、謙信様を傷つけないで下さいーー!!私は心からはお慕いしているんですーー//」
思わず叫んでしまった……
本心と思わず叫んでしまった恥ずかしさで涙目になるめい
「今日のところは好きにするが良い。だが、簡単にめいはやらんぞ」
ニヤリと笑をこぼし羽織を翻し信長は出ていった
「信長様、宜しいのですか!」
「秀吉、構わぬ、好きにさせておけ」
「…承知しました…行くぞ政宗」
ヒューっと口笛を吹き政宗は秀吉の後について出ていった
(よ、良かった…)
力が抜け謙信の胸に寄りかかると
「謙信様、無茶しないで下さい…」
ポツリと呟くめいの髪に口付けを落とすと
「無理はしておらん、お前が笑うのならそれでいいだけだ」
驚き顔を上げためいに優しい口付けを落とし、甘い唇を何度も味わっていた
終