第19章 童心忘れるべからず~信長 ~R15~
徐々に近づきながら、巣の近くをくるくると羽ばたく雲雀
巣を見つけると卵を温めるように座り混んだ
「良かった…ちゃんと見つけられて」
「あぁ、これで安心だな」
(ふふ、信長様の可愛らしい一面が見れた)
血も涙もないと呼ばれる男、しかし、めいの瞳には優しい信長の姿が映っている
「何を惚けた顔をしておる?」
「あ、いえ…信長様の優しさに触れられて嬉しくてつい」
「ならば、その優しさを貴様に与えてやる」
「え、!?あっ…」
「声を出すな、雲雀が怯えるだろう」
(そ、そんな…っっ)
「んんっっーー!!」
その場で深い口付けを浴び、しがみつく
背中を辿る指先に翻弄され声が零れるのを必死に抑えた
「ふぁっっ…」
「続きは戻ってから与えるとしよう」
「そ、そんな、ま、まだ日が高いです…」
「それがどうした?人払いはしておく」
(だ、だめ、これ、もたない…)
先程の口付けで身体の芯まで痺れ始めた身体はよろめき
信長に手を引かれ、なすがままに天守閣へと戻ることになった
終