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愛を紡ぐ~二人の欠片(カタチ)~

第16章 甘い違いの後~秀吉~ 【R15】




(よし、切れた!)


城下で貰ったお野菜をどう料理しようか考え台所に入った
この時代、きっと食べたことないであろうものを作ることに


「ふふ、上手に出来るかな♪火傷には注意だけど…」


お料理上手の政宗もきっと知らない、でも、政宗なら数段美味しい仕上がりになりそう…なんて思いながらも愛する人の為張り切った

(よし、油も温まったしそろそろいいかな?)

「ジュワジュワーー」

「うん、いい音♪ちょっと怖かったけど良かった…」

熱した油に衣をつけた野菜を入れて天ぷらを作る
油の飛び散りがちょっと怖かったけど、火傷もなくカラッと揚がり始めた


「いい感じ♪こっちもそろそろ揚がるかな?」

豆とサツマイモ、この時代ちょっと珍しいレンコンも天ぷらに
いつも政務に勤しむ秀吉の為、手料理を作りたかった


「出来た!良かった…サクサクだ!」

(あ、油危ないから鍋移動させとこ)


和紙を敷いたお皿に盛り付けてご飯、汁物とともに膳に乗せ
自室へいる秀吉の元へ向かった



「秀吉さん、入ってもいい??」

「あぁ、いいぞ」


書簡に目を通していた秀吉は天ぷらの匂いと初めて見る料理に驚いた

「これは?美味そうな匂いがするがなんだ?」

「天ぷらって言うの」

簡単にどういう料理か説明すると秀吉は深く感心した

「小麦を粉にして卵と水で溶いて油で揚げるのか」

「うん、熱いうちにこれ付けて食べて」

白と緑の混じる粉にちょんちょんと天ぷらをつけ一口かじる

「んっ…上手いな」

「良かったー!」

「これは抹茶と塩か?素材の旨みを引き出してくれるし香ばしい」

サクッと音を立て美味しそうに食べてる姿が嬉しくてつい頬が緩む

「私のいた時代ではよく食べてたんだよ。食べ過ぎると太るのと胃がもたれちゃうんだけどね」

汁ものはあっさりと蜆のすまし汁にし、て正解だった

「蜆の汁も上手いな。ぜいたくな昼餉だ」

「そんな、贅沢なんて…でも口に合って良かったよ」


二人の話し声を聞いてか、廊下から声が聞こえる

(この声は信長様と政宗??)

勢いよく開いた襖。二人はきょとんとした顔でこちらをを見てきた
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