第13章 戦国のばれんたいんを政宗と 【R18】
数日経ったある日、喉が乾き、台所へと向かう途中いい香りが鼻につく
(何だろ?香ばしくていい匂い)
誘われるまま台所まで来ると政宗が何かを作っていた
「政宗?何作ってるの?」
(お腹…空いた)
「いいとこに来たな」
政宗が浅い鍋の蓋をとる
その中身に驚きと感激の声が上がった
「わぁー!凄いー!!これ政宗が作ったの?」
(これ!もしかして!)
「あぁ、先日信長様の元に来たすぺいんと言う国の宣教師から聞いた料理のぱえりあだ」
宣教師の持っていたサフランが気になった政宗はこれを米と一緒に貝や茸と炊きあげると黄色い綺麗な米が炊けると聞き、さっそく作ったとのこと
「現代にいた頃、見たことはあったけど、食べた事ないの!」
(嬉しい!政宗のお料理美味しいし!)
子供のように喜び早く食べたくて仕方ない
「しょうがねぇやつ。ほら、口開けろ」
匙で掬って口にあてがわれるとおずおずと口を開けた
「んっ!!!おいひぃー!!」
(何これ!美味しすぎ!)
「やっぱいい顔するな」
掠めるようにちゅっと口づけを落とされた
「…!!ま、政宗!ここ、台所!」
「問題ないり折角だ、皆で食うぞ。そっちの鍋に蜆汁作ってある。運のおまえも手伝えよ」
(叶わないなぁ…)
「うん!これ、運んだらいいの?」
(皆、気に入るだろうな)
「ああ、あと、汁椀と箸も善に乗せていけよ」
「はーい。早く食べたいなぁー」
広間で異国の料理、パエリアを囲む事になり心も弾む
何よりも愛おしい男と時を超え、何気ない1日を共に過ごす事に感謝と喜びを噛み締めた
終