第37章 ~拾漆半~SHAKY2
グリムジョーに連れられ訪れた場所は瓦礫に覆われ、壁が大きく崩れた所だった
私は微かに感じていた不安が確信に変わる
「い…いち……ご…」
俯せに地に伏せる橙色の頭の人物…それは一護の姿だった
グリムジョーは俯せの一護を蹴り仰向けにした
「…ちっ…やっぱりそうかよ」
グリムジョーは予想が当たっていたとでも言う様に舌打ちをし眉を寄せる
一護の胸には穴が開いており、それは破面の孔の様だった
「……いや……一護……!!」
私は目を見開き動かない一護に恐怖を覚え、駆け寄ろうとすると腕を掴まれる
「治せ」
「ぇ…」
私は勢いよくグリムジョーを見る
「その為にテメーを連れて来た。解ったらさっさと治せ」
「…治したら…一護と戦うんでしょう?」
「…いいから治せ」
「もう…傷付いて欲しくない…」
サラは哀しそうな瞳でグリムジョーを見つめる
「……治してぇか聞いてんじゃねー…アイツをもっと粉々にされてーか?」
サラは眉を潜め切ない表情を浮かべると、グリムジョーの手をほどき、一護の元へと歩み寄った