第26章 ~拾弐半~LIBERATION2
「アタシの卍解は人を鍛えるとか人に力を貸すとか そういうのには向いてない」
「…………」
喜助はパチンと音を鳴らし扇子をたたんだ
「よォし…わっかりました!そんじゃこうしましょ!」
「は?」
「阿散井サンアタシに訊きたいことがあるんスよね?アタシは今までめんどくさくて のらりくらりと逃げ回ってましたが、ここらで1つ取引しませんか?阿散井サンが3ヶ月ウチで雑用係をやってくれれば、どんな質問にもお答えしましょう!」
「しゅっ…修行の相手は雑用じゃねーだろ!」
「雑用っスよォ!手間も命もかけることには変わりないでしょ。それとも訊きたいコト訊くの諦めますか?」
「…わかった。やってやるよ!」
そんな恋次は蛇尾丸を振り上げて飛び回っている
(…イヤイヤだったくせに…阿散井サンけっこうノリノリっスねぇ)
喜助は恋次の攻撃を避けているチャドに視線を移した
(茶渡さん…貴方の力にはまだ伸びる余地がある。そしてそれは卍解との戦闘を重ねることで確実に次のステップへと進むでしょう…
ただ一つ気がかりなのは貴方のその能力が死神のそれとも滅却師のそれとも違うものだということ…そう…その能力はまるで――)
「喜助さん!!」
喜助は振り返ると久しぶりにみるサラの姿に驚く
「サラさん!?3日もドコ行ってたんスかぁ~心配してたんスよ?」
「ごめんなさい色々あって…喜助さん、皆も少しいいですか?大事な話があるの」
サラの真剣な目に喜助も態度を改めるとサラは先程のコトを話始めた