第3章 ~弐~FRIEND
それから何ヶ月か経った頃
六回生特進学級は一回生特進学級の現世実習を担当する事になった
「それでは只今より、真央霊術院一回生の魂葬実習を行う!!」
修兵の声を筆頭に、一年の前に四人の六回生が並ぶ
「あっサラさんだ!!」
「本当!!また教えて下さるなんて感激~♪」
「(サラはドコ行っても人気だな...)そこ!!私語は慎め。じゃぁ簡単に自己紹介する、六回生の檜佐木だ。こっちの大きいのが青鹿で小さいのが蟹沢、で、髪の長いのがハルカ…ってオマエ何してんだ」
修兵は恋次達を見つけ手を振るサラの頭を軽く小突く
「イタッ!何も殴らなくても…」
「ちょっと小突いただけだろ?話を聴いてないオマエが悪い」
周りがざわつき何とも言えない雰囲気を感じ取った恋次はイヅルに話かける
「何だ?サラはいいとして有名人なのか?あの先輩達」
「知らないのか!?"達"じゃない、あの真ん中の人だ…
"檜佐木修兵"数年振りに卒業前に護挺十三隊への入隊が決定している六回生で、将来的には席官入りも確実と言われている超有望株だよ!!」
「へぇ...」
「ちなみに、彼はこの学院への入試に二回落ちてるから、そういう意味では首席合格の僕の方が、実力は上かもしれないけどね♪」
「……へぇ……」
「それにサラさんとは幼馴染みで実は恋仲じゃないかと噂されているんだ…」
「そうなのか…(どうりであの二人の空気が違う訳だ)」
「話に戻るが俺達四人が先導をする」
「ココからは三人一組で行動して貰うわ。各自周りの者と組んで!!」
「後一人は…雛森か。」
「二人共ヨロシク!!」
「よろしく雛森君///」
「今回は現世での魂葬実習という事で、彷徨っている霊魂を回収してもらう!魂葬しやすい環境は作るが直接補助をしたりはしない。解ったな?よし行くぞ、開錠!!」
空に浮く障子に手をかけ、皆は連れだって現世へと向かっていった