第13章 ~漆半~GO2
ルキアの叫び声も虚しく白哉は解号すると、斬魄刀の刀身が消え無数の刄が岩鷲を襲う
岩「――――!!!」
岩鷲は咄嗟に眼を瞑り襲い来る痛みを待つがいつまで経ってもその痛みはやって来ない
そっと眼を開けるとそこには一人の人物がいた
岩「あ…アンタは…」
「大丈夫?岩鷲君」
岩鷲の前には傷一つないサラの姿があり皆一様に驚いていた
「何だあの者は…兄様の千本桜をその手一本で全て防いだというのか…!?」
「貴様…旅禍の仲間か」
「えぇ。でも私は貴方と戦う気はないんです。刀を収めては貰えませんか?」
岩「な…何言って―――」
サラに反論しようとした岩鷲は血を流し過ぎたのかその場に倒れ込む
「岩鷲さんッッ!!」
咄嗟に駆け寄る花太郎に白哉は刀を降り下ろすがそれより速くサラに手を掴まれる。
「――……離せ。」
「妹の前で血を流させないで……白哉」
白哉は自分の名を呼ばれた事に動きが止まる。すると後ろから肩を掴まれる
「ふう…全く物騒だな…」
「浮竹隊長!?」
「おーっす朽木!少し痩せたな?」
「何故邪魔をする…戦時特令だ…隊長格の斬魄刀解放は許可されている」
「何だと!?旅禍の侵入がそこまで大事になっているのか……とんだ事をしてくれるね君らは」
浮竹に顔を覗かれそうになりサラは白哉の手を離し少し間合いを取る
「すみません。こちらにも目的がありますので…」
すると急に凄まじいまでの霊圧がその場の空気を包みこむ
「なっ…何だこの霊圧は!?明らかに隊長クラスだぞ!!…だが知らない霊圧…」
「この霊圧は……」
サラは見えない口元を緩ませ新たに現れる人物を心待ちにした