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逢ふことの(裏)~声優さんと一緒~
第22章 庶幾
閉まりかけたドアが再び開く。
「おっと。すみませんね。」
聞き覚えのある声に顔を上げる。
「鈴木さん。お疲れさまです。」
明らかに不機嫌なトーンで挨拶をする森本さん。
「あー。お疲れさまです。」
一瞬目が合い、体がビクッと震える。
「お疲れさまです…。」
この密室に3人…
気まずい。
「鈴木さん。何階ですか?」
「あー。」
そう言って、自分で目的の階をタッチする。
無言の空間に息苦しさを感じる。
十数秒のはずなのに、とてつもなく長い。
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