第3章 "水"の巫女
「まぁ、スイ、いい仲間を見つけられてよかったね」
「そうね。
レイも元気そうでよかった」
「元気だけが取り柄だからね」
「言えてる」苦笑
会話が一区切りした頃に背後から声がした
「スイ、船に戻るぞ」
「あ、ゾロ」
ゾロに声をかけられた
周りをよく見ると、ルフィ達は船に戻ったようだ
「もう皆戻ってたのか」
「スイ気づいてなかったの?」
「うん」
「お前、俺にバカバカ言うけど俺よりバカじゃねーの?」
「うるさい。バカエース」
「グララ、スイ。また来いよ」
「そうさせてもらうわ」
そういうと同時に私はゾロに米俵のように担がれた
「うわぁ!」
めちゃくちゃビックリした
「スイ、またねー!」
「またなー。」
エースとレイが見送ってくれた
「またね!」
私も返事だけした。てか、返事しかできない
麦わらの一味と白ひげ海賊団が分かれ、しばらくしてから皆が就寝し始めた
今日の船番はチョッパーらしい
今日は色んな事があったな
麦わらの一味に入ったり、エースとレイに会ったり……
楽しかったー
楽しかった。本当に
でも、やっぱり眠気は来ないや
今まで、寝ることなんて滅多にしなかったから
だから、今日はチョッパーと船番する事にした
「スイは寝なくて平気なのか?」
「うん。平気」
「寝ないと体に悪いぞ?」
そう言ってくれるチョッパーの目は医者の目だった
「大丈夫だよ。」
「そうか。じゃあ、俺と話をしよー!」
チョッパーは楽しそうだ
「いいよ。夕方もしてたけどね」
「うん。でも、話し足りない!」
「そっか」
チョッパーと話をする事になった
話題は好きな事だったり、好きな食べ物とか、嫌いな食べ物とか……とにかく色々なことを話した
「スイの家族はどんな人達だったんだ?」
チョッパーは私に同じ質問をしてきた
さっきまで、チョッパーは私に家族の話をしてくれた
拾ってくれた人らしい。師匠的な存在だそうだ
誰よりも大切で、優しくて……素敵な人達だなって思った
私の家族……か
「私の家族はもういないけど…そうだな…
いっつも私が男の子と喧嘩ばっかりして帰るからよく心配してくれて……」