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揺れる想い

第2章 嘘の彼氏




放課後、帰ろうとした。
「森下さん」
聞き覚えのある声だった。
「ふ、降矢君・・・」
「一緒に帰ろう」
い、いきなり!?
で、でもそうか・・・そんなものか。
付き合ったことないから分からない。
「で、でもまわり・・・」
みんな見てる・・・!
「何?あの子・・・」
「もしかして、彼女?」
視線が・・・痛い。
「・・・君は彼女なんだから別にまわりなんて気にしなくていいんだよ」
降矢君がとても笑顔で言ってきた。
そして、小声で
「彼女っぽくしてよ、ばれるじゃん」
と言ってきた。
ホント・・・何なのよ!


「森下さんって、意外と俺んちから近いんだね」
「そう・・・みたいだね」
「森下さんて誕生日いつ?血液型は?」
何なの!?急に・・・。
「・・・それ聞いてどうするの?私達・・・嘘のカレカノでしょ?」
「なに、急に冷めてんの」
だって、嬉しくないんだもん。振り向いてくれるかもしれないって思ったけど、そんなこと・・・きっとない。
「・・・」
降矢君は黙ってしまった。
それからは、一言も喋らなかった。
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