第6章 怪我
「自分の気持ちにも素直になりなよ」
「…あかり?」
「私はさ、由美のことちゃんと応援してるし」
「…ありがとう。でも、いいの」
「…由美」
+*+*+*+*+*+*+
「マジ…ないわ」
「あはは…」
今日も、降矢君は当番だった。…というか今日当番の子に変わってくれと頼みこまれたらしい。
最初は断ったがしつこかったのでOKしたらしい。
「大変だね」
「まあね。でも特にすることないし。滅多に怪我人なんてこないから」
「そうだね」
と、そのとき外でなにか起きたような気がした。
「…どうした?」
「なんか…外から声が?」
「そりゃ、聞こえるでしょ」
「いや、そういうのじゃなくて…騒ぎが起きてる気がする」
と、その声がだんだん近づいてきた。
「ホントだ。なんか騒がしいな。何かあったのか?…ていうか森下さん耳いいね」
「ま、まあね」
とそのとき保健室のドアが開いた。
その先に立っていたのは