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揺れる想い

第6章 怪我



「…ごめん、こんなことするつもりは…」
と、急に彼が我に返ったように離れた。
顔が真っ赤になっていた。
それは、彼だけではなく私も、顔が赤くなっていた。
「なんか、むきになってた」
降矢君は私から目線を逸らした。
「わ、私も…言いすぎた」
今も胸がドキドキして止まらない。
「…でも」
彼はまた、私を見た。
「森下さんが好きってことは、本当だから」
「え…」
「高校入った頃、森下さんを初めて見たとき何かの仕事してたみたいで…ミスしてるな、ドジなんだなと思ってたんだ」
そ、そんな恥ずかしいところを見られていたとは…。
「でも、その時から目が離せなかった。その後、その人が森下さんという人だって知ったんだ」
「…そう、なんだ」
「で、たまたま屋上にいたとき森下さんが来て、びっくりした。初めて目が合って…正直緊張した。でも普段通りにしなきゃって思って、あんなこと言った」
「あ…」
「でも、そしたら本当に告白して来たから、その…嬉しかった」
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