第5章 本当のこと
私は、本当に今降矢君が好きなのだろうか。
彼が私のこと思ってない。
でも私は頑張れば振り向いてくれるんじゃないかと思った。
けれど駄目だと感じた。
それで、熱が冷めたのかもしれない。
洸君と同じ感じがした。
何度も洸君と降矢君は違うと思った。
けれどやっぱり似ていた。
これは、どういうことなのだろう。
ま、いっか。
「…ぼうっとしてどうしたの」
降矢君が顔をのぞかせた。
それにしても、近い。
「あの、近いんですけど」
「えー?普通だよ」
降矢君はそう言いながらニコニコしていた。
ちなみに今は保健室です。
今日も当番(らしい)ので。
「ふー課題終わったぁ~!」
今日は結構量が多かった。
「俺はもう終わってるけれど」
「そういう嫌みな言い方やめてよね」
「そういうつもり、ないけど」